大好きなマラマッドをもっと読んで!

はじめまして。
小学生のときに『風の歌を聴け』を読み、天地がひっくり返るような体験をして以来のファンです。僕は今、大学院生でマラマッドの研究をしています。マラマッドは読んだ後、しばらく経ってから胸にじわーと効いてくる感じ、心がほっこりするのが魅力だと考えています(ちなみに「ユダヤ鳥」が一番好きです)。
アメリカ文学を研究している友達に「マラマッドいいよね?」と聞いても、「うーん、名前は聞いたことあるけどね。読んだことない」と、正直、マラマッドはあまり人気がありません。みんな「派手な」作家を好んで読むみたいです。ピンチョンとかフィリップ・ロスとかフィッツジェラルドとか。
自分の研究している作家は誰になんと言われようと好きなのですが、専門に研究している人の中でもこんなに読まれていないんだ……と思うと残念です。良い作家だと思うのに。
地味な作家はこれから読まれなくなって忘れられていくのでしょうか? この勿体無い感じを村上さんに聞いてもらいたくて投稿させていただきました。

村上さんはマラマッド、お好きですか? 好きな作品があれば教えてください。
(するめじゃこふ、男性、27歳、大学院生)

柴田元幸さんが最近訳されたマラマッドの短編集『喋る馬』(スイッチ・パブリッシング)はとても面白かったです。旧世代のユダヤ人作家らしい独特のユーモアがあって、いいですよね。僕は高校時代に彼の長編小説『フィクサー(修理屋)』を読んで、胸を打たれました。たしかに最近話題になることが少ないですね。優れた作家だと思いますが。

村上春樹拝