指導法でちょっと迷っています

13年ぶりのメールです、村上春樹さん。
今回の質問は、フェアな人間関係についてです。長年村上さんの小説を読むことを通して、自分は「フェアネス」ということを学んできたように思います。「自分にできることをこつこつとする。周りにいる人には親切にする。そして、放り込まれた状況の中でがんばってみる」。これが、自分なりの「フェアネス」なのですが、仕事柄「なんだかなぁ」と感じることが最近多いのです。
私は、小学校の教員で、現在6年生の担任の先生をしています。近くには、「オレのハナシを聞け!」スタイルや「私が女王よ」スタイルの先生、「みんなのオトモダチです」スタイルの先生などがいて、なんとなく孤独を感じます(でもみんないい人ばかりです)。そして、最近しんどいと感じるのは、受け持ちの子どもたち自身が「支配して!」と無言の欲求をしてくることです。自分が年を食ったせいかなとも思うのですが……。特に未熟な子どもたち相手だと、「フェアネス」でいい関係をつくれないように感じるのです。元々成熟している子は私の学級で伸びていくのですが、元々未熟な子は荒れたり、悩んだりしてしまいます。それで私も悩みます。命令して、支配してあげるのが、いいのかなと。どんなものでしょう。

追伸 以前のメールに書かれていた「塩ドーナッツ」ですが、小樽においしいお店がありました。素朴な歯触りと、控えめな塩気と甘味で、そのお店の一番人気商品でした。村上さんにお知らせしたいと思って調べたら、残念ながらお店をたたんでしまったようです。おいしかったのに……。またどこかで見つけたらお知らせします。
(コトアルのパパ、男性、40歳、小学校教員)

そうですか。クラスにはいろんな子供たちがいますから、みんなを同じように指導していくのはむずかしいですよね。おっしゃることはよくわかります。求められているものも、相手によってひとりひとり違いますものね。でもあなたが自分のスタイルというか、自分のやり方をきちんと貫いていれば、子供たちはきっとそのことを理解すると思いますよ。子供たちはよく見ています。あの先生はぶれないんだ、とわかれば、それなりにみんな最終的に納得するんじゃないかと思うんですが。甘いかな? 

塩ドーナツ、いいですね。僕も食べたかったな。

村上春樹拝