こんな気持ちで父に再会していいのかな

村上さん、こんばんは。

わたしには、小学校二年生から会っていない父親がいます。
働かなかったり、浮気をしたりが理由で、母と離婚しました。
昔から、いつか会うのかなー? とか結婚するときは報告くらいすることになるのかなー? とか、ふと考えてきましたが、父親は、離婚した当時から、自分の肉親とも一切連絡を取っていないということが最近分かりました。
自分でも会いたいのかも分かりません。特には恨んでもいないと思いますし、一度くらい話したいかなーという、興味本位な感じです。
村上さんは、こんな薄い気持ちでも、会うべきだと思われますか? 
(猫のアメ、女性、30歳、猫飼いの主婦)

もちろん僕には細かい事情もわかりませんし、確かなことは何ひとつ言えませんが、お話を聞いていると、そのお父さんはもう放っておいてあげた方がいいんじゃないかという気がします。そういう人っているんです。流れていって、流れたままになってしまう人って。ブルース・スプリングスティーンの「ハングリー・ハート」の歌詞をふと思い出してしまいました。

ボルティモアに女房と子供たちがいたんだけど、
車でふらっと家を出て、そのまま二度と帰らなかった。
行方のわからない川みたいに
間違った曲がり方をして、そのままここまで来ちまった。

とても悲しい歌です。お父さんとはどこかでまたふと再会する機会があるかもしれません。その時を待たれた方がいいのではないかな。

村上春樹拝