性格の良い人間になりたいのですが

何時にお読みになられているか分かりませんが、こんにちは。
村上さんの小説を恋人時代に主人から薦められて以来、楽しく拝読しています。
『スプートニクの恋人』と短編の「蜂蜜パイ」が特に大好きです。

今回村上さんにご相談したいのは私の性格の悪さについてです(個人的すぎる質問ですみません)。
なぜか他人のちょっとした行動が許せなかったり、自分勝手に比較して落ち込んだり、見下してしまったり。我ながら本当に最低だと思います。
この性悪の根源は何なのかと自分なりに考えてみたところ、どうやら私は自信というものが全くないようなのです。だから自分の理想や価値を他人に押し付けて、それに沿わない人を勝手に自分の中で敵対視してしまうようなのです。
こんな自分は嫌です。どうしたら性格の良い人間になれるでしょうか? そして性格の良い人間とはどんな人なのでしょうか? 
(流れ星、女性、29歳、主婦)

僕も自分のことをあまり「性格の良い人間」だとは言えないと思っています。ごく一般的なことをいえば、性格の良い人間は作家になんてまずなれません。もし仮に作家になれたとしても、あまり大したものは書けないだろうと思います(もちろんこれは僕の個人的な見解に過ぎませんが)。どんなに外目に人が良さそうに見えても、作家になろうというような人は、奥の方でぐしゃぐしゃといろんな面倒な、らちのあかないことを考えているものです。だから「性格の良い人間になるにはどうしたらいいか?」なんて訊かれても、僕には答えようがありません。だいたいからして「性格の良い人間」になりたいとも思っていないんだから。

ただ僕が個人的に心がけているのは、

1)自分のやりたいことに意識を集中し
2)他人のことはほうっておく

ということです。そうすれば性格の悪さは(あるいは「良くなさ」は)まわりにさほど実害を及ぼしません。そのためにはまず自分のやりたいことを見つけなくてはなりません。そうですよね? あなたには何か自分がやりたいことってありますか? 

村上春樹拝