ファンは世評にやきもきしています

村上春樹さん、大好きです。村上さんの作品はほぼ読んでいるつもりです。好きな作品は、「沈黙」、「タイランド」、「ハナレイ・ベイ」です。「ランゲルハンス島の午後」もいいな。村上さんとは、井戸の底で深く繋がってると勝手に信じています(気持ち悪いですね。ご容赦)。私のために書かれたとしか思えない心震える一文に出会うと勇気が湧いてきます。本当にありがとう。
ところで、こんなに素晴らしい作家なのに、世の中の評判はあまりよろしくない? 気がします。やれ、リアリティーがないやら、感情が欠落しているやら、まわりくどいやら。きっと、嫉妬されてるだけなんでしょうけど、とても残念です。村上さんは、周りの批評は気にしないとおっしゃっていますが、ファンの方はやきもきしてしまいます。村上作品が理解できない方々に言いたいです。「説明しなくてはそれがわからんというのは、つまり、どれだけ説明してもわからんということだ。」
(きたさん、男性、55歳、教師)

なぜかあまり評判はよろしくないみたいですね(笑)。でも世間的に見てみれば、そういう反応がむしろ普通じゃないかな、という気もしないではありません。僕の書く小説はなんだか変な話だし、リアリティーがないと言われたら、たしかにそのとおりかもしれません。登場人物はだいたいにおいて普通じゃない感じ方をしますし、結論はもうひとつはっきりしていません。そんな小説がある程度売れること自体が不思議なのかもしれない。でもまあ、現実にはある程度売れています。おかげさまで僕は30年以上、専業作家としてわりにのんびりと飯を食っています。というか年を追うごとに、世界中で着実に読者を増やしているみたいです。どうしてでしょうね? という風に、逆の視点からものごとを見てみると、わりに気楽にかまえていられるんじゃないかな。

しかしこんなことを言っていると、ますます反感を買いそうですね。べつにいいんですが。

村上春樹拝