四十過ぎはエイリアン?

飲食店をかれこれ14年経営しています。

最近、若いスタッフたちとのコミュニケーションに疑問を感じます。一緒に働いてくれているのだから、少しは世間話をしようとこちらから話題をふっても会話が成り立たないのです。気のない返事をいくらかもらえるだけで、いつも「壁打ちテニス」状態です。自分の話を一切しないのです。

とはいっても仕事に対しては真摯だし、お客様に対しては笑顔で普通に対応してくれるのでそれだけで感謝すべきだし、十分なのですが……。

村上さんもお店を経営されていましたが、スタッフとの関係などで気を揉むようなことはありましたか? 経営者としての心の持ちようをアドバイスいただければと思います。
(ミニマム・ローチ、男性、46歳、自営業)

僕が店を経営していたのは主に20代のころで、働いてくれている人たちとはほとんど同じくらいの年代でした。十歳以上離れていることはなかったと思います。だから経営者と被雇用者というよりは、みんなでわいわいやっていたという感じの関係でした。というわけで僕としては、あなたにアドバイスの与えようもありません。

ただ一般論でざっくり申し上げれば、若い人たちには若い人たちのあいだだけの話題があり、彼らにとって四十過ぎの人間はもうエイリアンみたいなものです。たぶんコミュニケートする意味も、そのための有効な言葉も見いだせないのだと思います。きちんと働いてくれているのなら、それで満足するしかないのではないでしょうか。お気の毒ですが、年をとっていくというのはだいたいにおいてそういうことです。あまりいろんな期待をせず、おたがい気持ちよく働ける環境作りだけを念頭に置くようになさってはいかがでしょう。

村上春樹拝