救急車の中で芽生えた恋

僕は大学にはいって彼女ができました。
彼女との恋のはじまりは救急車の中でした。
僕にはいままで心から好きになれる人がいなくて、たぶんこれからも恋愛なんてできないだろうななんて思っていました。
そうそう、なんで救急車の中にいたのか気になりますよね。それは、入学してお互い、授業のサボり方を身につけた頃、僕は彼女から過去にレポートをもらったお礼にご飯に連れて行ったのですが、興がのってウイスキイを沢山飲んだのです。気づくとスカイツリーの足元で倒れていたようで、親切な誰かが救急車を呼び、冒頭のようなシチュエーションになったのです。
いままで誰にも恋愛感情を抱かなかったのに、救急車の中でみた彼女にはまるでカミナリに打たれたような衝撃を受けたのです。
これが吊り橋効果ってやつでしょうか。
(まこ、男性、20歳、学生)

彼女をデートに誘って、酔っ払って倒れるなんて、そうとうかっこ悪いと思うんだけど、そのおかげで彼女と仲良くなれたんだ。よかったですね。でもこれからはお酒の飲み方にはじゅうぶん気をつけてくださいね。救急車をもう二度と吊り橋のかわりに使わないように。消防署も呼び出しが多くたいへんなんですから。

村上春樹拝