小説を書き始めて三年目です

村上さんこんばんは。
前に一度、ネットで賞を頂いて電子書籍を出版してもらう際に、フリーの編集者の人が付いてアドバイスを受けながら小説を直したことがあるのですが、僕の小説は「……」が多いと。そんなのが多いと幼稚だ、ラノベみたいだと言われて、なんだいいじゃないか、ラノベは読んだことないけど、売れてるんだから支持されてるんでしょう、なんて言い合いになりました。その時、僕は村上さんが好きなので、村上さんの話をちょっとしたら、「村上春樹は『……』だけで小説書いたって成立するんだよ、あの人は」と言われて、私にはいいけど、新人が生意気だと陰でいろいろ言われるよと、助言を受けました。
まあ、陰でいろいろ言われるほど話題にのぼればいいのですが、今の僕は本になる予定もなく応募用の小説を書いてる毎日です(小説は震災のあとから書くようになりまして、いま三年目です。たまに自主製作の映画を作っています)。
あまり人の意見を聞いてばかりいるのも嫌だなと思いつつ、次の出版の話もなく注目されないのも寂しいものです。書いてるのは楽しいです。

やはりあの時から気になってたので、せっかくなので質問します。
村上さんは、やはり「……」だけで一本小説を仕上げてしまうのでしょうか? 
いや、きっと出来るなと思っているのですが……。
(徹、男性、38歳)

そりゃ無理です。「……」だけで一本小説ができるわけないじゃないですか。何を考えているんですか? 書き始めてまだ三年なら、編集者の忠告にはできるだけ耳を傾けた方がいいと思いますよ。アドバイスを受けたら、いちいち言い返すまえに、いちおうそのアドバイスを入れてやってみると良いと思います。それでやはり駄目なら、あとは自分の好きなようにすればいいです。第三者のアドバイスって、新人時代にはなかなか役に立ちます。僕も若い頃はいろいろと言われて、いっぱい書き直しました。生意気になるのはそのあとでいいじゃないですか。

村上春樹拝