トントンと私の背中を叩く猫(19000通目)

こんばんは。
私が四つか五つの時にひょっこり遊びに来てくれた猫の話です。
その猫は、私の家の縁側に私が一人で遊んでいる時によく来ました。
私のえびせんを奪って食べたり、横に座ったり、気が向いた時だけ撫でさせてくれたりと。
何処にでもある猫との光景がある日々でした。

ある日、私がしゃがんで隣の家の犬を撫でて遊んでいると、後ろからトントンと私の背中をノックする者が居て、振り向くと、その猫でした。
私はトントンなんてするから、てっきり人間と思い込んでましたので、すごくビックリしてしまい、キャーと子供のかなり怯えた甲高い声で叫んでしまい、その猫は一足飛びに何処かに消えてしまいました。

そしてそれから、その猫は一度も姿を私の前に見せませんでした……。

とても印象に残ってるのです、私が振り向いて叫んだ時のその猫の戦慄の表情が。

多分もうこの世にいないであろうその猫のことを時々思い出します。
もう二度と会いたくない思いをさせて申し訳ないと悔やんでます。

そしてこの猫は私にトントンと振り向かせて何を言いたかったんでしょうね~。
(やこうねずみ、女性、48歳、会社員)

まあ四つか五つのときですから、猫に背中を叩かれて、真剣にびっくりしちゃったんですね。しかし甲高い声でキャーっと叫ばれて、猫の方もびっくりしてしまった。そしてそれ以来、怯えて寄りつかなくなってしまった。猫もショックだったんだ。せっかく仲良くなれそうだったのに。何を言いたかったのか、猫の気持ちはよくわかりませんが、「犬なんか馬鹿なんだから、そんなのやめて猫と遊びなさいな、お嬢ちゃん」とでも言いたかったのではないでしょうか。

あなたのメールがちょうど19000通目のメールになりました。おめでとうございます。記念に恒例のコードネームを差し上げます。あなたのコードネームは「ある日のアヒル」です。お粗末なものですがご笑納ください。

村上春樹拝