もし村上さんがお父さんだったら

村上さん、こんにちは。
目を通していただけるのが嬉しくて、2回目のメールです。

時々、村上さんが私のお父さんだったら……と想像することがあります。でも、毎日ジョギングしたり、朝にリコーダー・ソナタを聴きながら紅茶を飲んでいるお父さんなんて、ダンディすぎてうまく想像できません。
「お父さん、次の小説はどんな感じ?」なんて会話をしてみたいですが、実際に本当の親子であれば、反発や気恥ずかしさがあって、父の小説なんか読まないか、読むとしても、こっそり誰にも知られないように読むと思います(じっくり読むのは没後)。
なので、今、好きなときに好きなだけ村上さんの小説をじっくり読める私は、やっぱり村上さんの娘でなくて良かったあと思います。
これからも、ずっとずっと読み続けますね。また、素敵な作品を待っています
(ちなみに、私の父は村上さんと同学年。村上さんのようにダンディでは全くありませんが、夜9時に寝ちゃうとこだけは一緒です)。
(こうせいママ、女性、34歳、主婦)

没後にゆっくり読むなんて言われると、「ふん、なに言ってやがる。こっちの方が長生きしてやるんだから」とかひねくれて思ってしまいます。僕は決してダンディーとかじゃありません。そんなにかっこよくありません。ただ自分の好きなことを、あくまで好きなようにやっているだけです。実物を見れば「なーんだ。こんなものか」と思うと思います。ええ、こんなものなんです。そのうちに新しい小説を書きますので、没後を待たずにしっかり読んじゃってくださいね。

村上春樹拝