音楽を小さな音で聴く愉しみ

はじめまして。こんばんは。
新作を毎回楽しみにしております。
加齢と音楽の好みについて質問します。私はクラシックを主に聞くのですが、歳をとるに従い、交響曲を大音響で聴くよりも、室内楽や器楽曲を小さな音で聴くことが多くなってきました。自分の変化が当たり前のような、不思議なような気持ちです。人が歳をとり変わっていくということは、こういうひとつひとつの変化なのかな? と思います。村上さんは歳をとるにつれて音楽の好みが変わりましたか? 
(いもきち、男性、47歳、公務員)

僕は昔から大きな編成のオーケストラものってあまり聴かなくて、どちらかというと器楽曲が好きでした。でも最近は好んで声楽曲を聴くようになりました。人の声っていいなあと思います。昔はあまり聴かなかったんですが。マーラーの『亡き子をしのぶ歌』とかリヒャルト・シュトラウスの『四つの最後の歌』とかよく聴いています。朝からそういう音楽を小さな音で聴きながら仕事をしていると、幸福な気持ちになります。

村上春樹拝