深いショックをどう受け止めて生きるか

はじめまして、大学入学祝でたくさんの村上春樹先生の本をいただいてからずっと何度も読み返しています。

相談は、2年前に大腸がんと診断され、2013年に手術をして通常の生活を送っていた父が、昨日の検診で「肺に転移」とわかりました。
転移ということで、1度目の宣告よりもより深いショックを受けています。
どのようにこの状況を受け止めたらいいのかわかりません。
少しでも希望を持ち、がんばろうと前向きにすべきなのか、
悲しんで悲しみを外に出し、受け入れていくべきなのか。
今はただ心が痛く、どう受けとめてどう生きていったらいいのかわからないのです。
村上先生ならどう気持ちの折り合いをつけるでしょうか。
(marimo、女性、45歳)

大変ですね。お気の毒です。それはほんとうにショックだと思います。

僕はこの数年、小澤征爾さんが癌と懸命に闘ってこられた様子を間近に見てきました。治療とリハビリの苦しい日々を送られていましたが、今ではすっかり元気になられて、指揮活動に復帰しておられます。そしてなにより素晴らしいのは、回復されただけではなく、その音楽がより美しく、自然で清新なものになってきたことです。闘病前の音楽とはまたひとつ違う音楽なんです。そういうのって素晴らしい達成ですよね?

希望を捨てないで、回復していただきたいものです。そして完治したときには、前より素敵な人になっておられるといいですね。

村上春樹拝