仏教の「できること」「やるべきこと」

こんにちは。中学生の頃から、村上さんの小説を愛読している四国の僧侶です。『海辺のカフカ』で四国が舞台のひとつになった時は、すごくうれしかったです。
村上さんは、オウム真理教事件に関連するノンフィクション(インタビュー集)の仕事をされたり、また海外での受賞スピーチでは、ご自身の家族が「パートタイムの僧侶」であったというお話をされていたように記憶しています。
そこで質問なのですが、村上さんは、現代の僧侶やお寺、仏教の「できること」「やるべきこと」に対して、なにかしらの感触をお持ちでしょうか? もちろん、それは誰よりも自分自身が繰り返し何度も考えるべきことでは、あるのですが。
村上さんの書かれたものを繰り返し愛読していたおかげで、自然に文章を書くのが好きになったのか、24歳で住職就任以来、「書くこと」を通じて、様々な仕事、人と出会うことが出来ました。本当にありがとうございます。
(ミッセイ、男性、37歳、寺院住職)

うちの父親の家系は僧侶だったので、仏教はいつも僕の身の回りにありました。僕はとくに信仰を持ちませんが、そういう空気は今でも僕に自然に染みついてしまっているのかなと感じることはあります。教義とはほとんど関係のないところで。でも日本人の信仰って、だいたいにおいてそういう傾向が強いみたいですね。教義よりは雰囲気で信仰する、みたいな。

現代の日本で仏教にできること? ずいぶんむずかしい問題で、僕にはとても答えられそうにありませんが、結局は地域コミュニティーの中にそのような雰囲気を味わえる場をこしらえて、それを静かに維持していくということに尽きるのではないでしょうか。

村上春樹拝