どうして女性の心のひだまで分かる?

村上さんの小説『1Q84』では、主人公の1人に青豆さんという女性が登場します。主人公はいうまでもなく話を展開する上で中心となる役回りであり、作者にとっての異性を主人公に小説を書かれたことに驚きました。
『1Q84』もとても多くの部数が発行されました。読者の半分は女性と思われ、世の女性が違和感なく読み進められたこととお察しします。
村上さんはなぜ、女性の気持ちが、心のひだの部分まで細かく分かるのでしょうか。何か特別な鍛え方をされたのでしょうか。「男と女の間には深くて暗い川がある」という歌がありました。私は、女性の気持ちがからっきし分かりません。
(がんのすけ、男性、49歳、公務員)

よく言われることですが、男性の中には女性的な部分があり、女性の中には男性的な部分があります。それが外面的には目につかないだけで。ですから男性作家が女性を主人公にして小説を書くときには、自分の内なる女性的部分を見つけ出して開放すれば良いわけです。慣れるまではむずかしいですが、いったん慣れればうまくいきます。

ただし僕も日常的には「女性の気持ちがからっきし分かりません」ということによくなります。あなたと同じようなものです。これはもうしょうがないです。わからないこと多いですよねえ。

村上春樹拝