「物語」をくぐり抜けて考える

学校からいじめをなくすアイデアとして、毎週いじめられっ子役といじめっ子役をクラスで決めるという案はどう思いますか? 
いじめは絶対になくならないと思うので、それをユーモアか遊びに変える方が賢いと思います。
(ハーモニウム、男性、22歳、学生)

ユーモアか遊びのつもりが、いつしか本気になっていくというシチュエーションもあります。ですから、そういう試みはいささか危険だと思いますよ。それよりは(決して宣伝をするわけではありませんが)、たとえば僕の「沈黙」という短編小説を読ませた方がいいんじゃないかな。そういう「物語」を通して、子供たちにそのような状況をくぐり抜けさせた方が自然じゃないかと思うんです。もちろん僕の本に限らず、そういう物語であれば、ということですが。

村上春樹拝