カラヤンについて聞きたい名曲喫茶店主です

村上さん、はじめまして。多摩地区で名曲喫茶を営んでいる者です(ブッシュ/ゼルキンの演奏によるシューベルト「幻想曲」をかけながらこの質問を書いております)。
私はこれまで、指揮者ヘルベルト・フォン・カラヤンの遺した作品をろくすっぽ聴かずに来たのですが、昨年、ひょんなことから「カラヤン没後25周年コンピレーション」の選曲に携わる機会に恵まれました。それで覚悟を決め、遡って音源を聴きこんでみたところ、その「つるつる」とした質感と金太郎飴的華やかさに改めて嘆息した次第です。その後、なんとか選曲を終えたものの、自分はカラヤンという指揮者の功績(功罪)と魅力をまだしっかと掴んでいないように感じています。

村上さんは、指揮者としてのカラヤンについてどのように思われますか? また、愛聴されているカラヤン関連作品がもしありましたら、教えて頂けると嬉しいです。
(月草、男性、39歳、自営業)

僕もカラヤンの音楽って、そんなにしっかり系統的に聴いたことはないんですが、でも日本にたくさんいる(ように見える)「カラヤン嫌い」ではぜんぜんありません。ちょくちょく聴いています。今ひとつ承服できない演奏もあり、また「これは素晴らしい」と思う演奏もあります。いちばん好きなのはやはり「マーラー9番」かな。あれはとても良いと思います。オペラも素晴らしいですよね。でもカラヤンの件に限らず、日本のクラシック音楽のファンって、けっこう非寛容な人が多いですよね。「****を認めるようなやつとは口もききたくない」とか。そこまで決めつけなくてもいいだろうと思うんですが。

ジャズ・ファンはもう少し寛容です。僕も昔からキース・ジャレットに対してかなり批判的ですが、それでも愛好する彼のアルバムは何枚かあります。良いものは良い。音楽というのはそういうものだろうと思うんですが。

村上春樹拝