お勧めの「ブラいち」

ブラームスピアノ協奏曲第一番、最近しばしば、聴いています。
春樹さん、お勧めのCDがあれば、教えてください。
(シナチク、男性、45歳)

さっきちょっとレコード棚を調べてみたんですが、うちには「ブラいち」(と呼んでいます)だけで14枚もありました(うちCDが3枚)。

1)クリフォード・カーゾン、セル、ロンドン交響楽団(London)
2)バックハウス、ベーム、ウィーン・フィル(London)
3)ルビンシュタイン、ライナー、シカゴ交響楽団 (RCA)
4)ルビンシュタイン、メータ、イスラエル・フィル (DECCA) CD
5)ゲイリー・グラフマン、ミュンシュ、ボストン交響楽団 (RCA)
6)ルドルフ・ゼルキン、オーマンディー、フィラデルフィア管弦楽団(COL.)
7)ルドルフ・ゼルキン、セル、クリーヴランド管弦楽団 (COL.)
8)アラウ、ハイティンク、アムステルダム・コンセルトヘボウ (PHILIPS)
9)ブレンデル、イッセルシュテット、アムステルダム・コンセルトヘボウ (PHILIPS)
10)ポリーニ、ベーム、ウィーン・フィル (Grammophon)
11)アシュケナージ、ハイティンク、アムステルダム・コンセルトヘボウ (London)
12)ツィンマーマン、バーンスタイン、ウィーン・フィル (Grammophon)CD
13)グレン・グールド、バーンスタイン、NYフィル(日本コロムビア)
14)バレンボイム、メータ、NYフィル(CBS)CD

もっとあったような気もするんだけど、今見つかったのはこれくらいです。わりにこの曲、好きなんです。

で、どれがいいかというと、正直言って「これ!」というものはないような気がするんです。どれも悪くないんだけど、これぞというものが見当たらない。「ブラに」だと「これがお勧め!」というのはわりにはっきりしているんですが。ただ「ブラいち」は「ブラに」に比べていささか大時代なところもある曲なので、古い大家の演奏を古い音で聴いている方が、雰囲気が合っているかもしれません。私見ですが。となるとバックハウス、ゼルキン、カーゾン、あたりが良いかなと僕は思います。比較的新しいところでは、クリスチャン・ツィンマーマンの演奏が清新で、好感が持てたと思います。アシュケナージの盤は、とくにコンセルトヘボウが素敵な音を出しています。グールドのはいわく因縁つきの演奏です(正規録音ではありませんが)。この演奏については僕と小澤征爾さんが『小澤征爾さんと、音楽について話をする』の中でかなり詳しく論じていますので、もしよかったら読んでみてください。

村上春樹拝