レコード盤に冷たいラジオ局

村上さん、こんにちは。
またこういう機会を設けてくださって感謝しています。

伺いたいのは「レコード」についてです。
私は関西のあるラジオ局でディレクター業をしているのですが、その局にはもう、スタジオにレコードプレーヤーが置いてありません。
日常、ほとんど使われることがないからです。

なので、たまにゲストのセレクション等でアナログレコードをかけるということになると、機材を置いてあるマスタールームからゴッツいケースに入ったターンテーブルを借り出して、よっこらしょっと運んできて、ミニアンプをかまして繋がないといけません。

私も、新譜を聴く手段はもっぱらiTunesだったりするので偉そうなことはいえないのですが、ラジオ局でレコードを聴くのがこんなに大変なのは、ちょっと問題じゃないかと思うのです。

アメリカではレコード・ストア・デイが盛り上がっていたりして、アナログの生産量も微増しつつあるなんて話も聞きます。なんとかアナログレコードの魅力と必要性を説いて、いつでもレコードが聞ける環境を整えるよう局に頼むためには、なんといってだまくらかして……いえ、説明すればいいでしょう? 

“ヴァイナル・マスター”村上さんのお知恵をお借りできればありがたいです。
(ガラゴエ、男性、48歳、ラジオの裏方)

僕がラジオのディレクターだったら、「アナログレコードしかかけない」番組をつくりますけどね。でもきっとそういう企画は通らないでしょうね。昔のDJは針が同じ溝をまわっていると、「よいしょ」と指で押して次の溝に進めたものです。そういうの楽しいですよね。ところどころで「ぱちん・ぱちん」とかスクラッチが入ると、もうたまらないんだけどな。そういうカリスマDJみたいな人が出てくるといいんですけどね。僕がやってもいいんですが、なにせ時間がなくて。

村上春樹拝