「左右」の画期的な見分け方

村上さんこんにちは。
些細なことなのですが、私は瞬時に「左右」の区別をつけることができません。落ち着けばわかります。運転もしませんし、ものすごく困るという事はないのですが、商業施設で販売の仕事をしているので、1日に数回は道を尋ねられます。
その度に「この先をえーと(こっちは右だよね?)……右に」と、必ず口ごもってしまいます。

なにか画期的な見分け方のお知恵をいただけたら嬉しいです。
(ゆみこ、女性、45歳、販売)

うーん、何かそういう認識のブロックがあるのでしょうか? 僕にはわかりません。オリヴァー・サックス先生にちょっとうかがってみたいところですが。

僕が思うに、やはり右手に「右」という札をつけ、左手に「左」という札をつけるしかないでしょうね。人に「それはなんですか?」と訊かれることもあるかもしれません。そうしたら「これ、お地蔵さんに教えてもらった幸運のおまじないなんです、ふふふ」とお答えになると良いと思います。口ごもらずにすらっと答えるのがコツです。僕は一度ラオスの呪術師に手首にヒモを巻かれて、「これはしばらくのあいだ外してはならん」と言われ、それを巻いたまましばらく東京で生活したことがあります。大丈夫、そのうちに気にならなくなります。

村上春樹拝