ランナーが増えすぎて困ること

こんにちは。いつも作品を楽しく拝読させていただいています。僕は村上さんがロス五輪の間に書いた「オリンピック日記」が大好きです。読むと懐かしく幸せな気持ちになります。次の東京オリンピックの時もぜひ書いて欲しいです。さて僕はラン歴15年のランナーで、年に一度はフルマラソンを走っています。少し前まではつくばマラソンのような大きな大会でも、すんなりと大会エントリーができていたと思います。しかし東京マラソンのブーム以降、ちょっと大きなレースは軒並みエントリーが難しくなってしまいました。そのため今は参加人数が少ない、離島のレースなどを走るようにしています。ランニング人口が増えるのは良いことだと思うのですが、本当に好きで走っている人って、実はそれほど多くはないと思います。村上さんは今の日本のランニング人気についてどう思われますか? 
(終わりの季節、男性、40歳、会社員)

そういえばその昔、「オリンピック日記」書きましたね。しかし、そんなもの(というか)よく見つけましたね。本にはなっていないと思うんですが(管理人註:「オリンピック日記」は『THE SCRAP 懐かしの一九八〇年代』 (1987年・文藝春秋刊)に所収されています)。

最近はランナー人口が多くなって、参加するのもなかなかむずかしくなりました。でもたくさんの人が走って、みんな健康になり、医療費が減るというのは良いことですよね。と僕のかかりつけのお医者さんに言ったら、「いや、むらかみさん、長生きする人が増えると、かえって医療費がかさむんです。だからあんまり健康になられても……」ということでした。お医者さんっていつもなにかシニカルに世界を見ているみたいですね。

僕もなるべく外国に出たときに、混み合っていないレースを走るようにしています。混んでいるレースって走りにくいですよね。

村上春樹拝