息切れして頓挫してしまう

僕は学生で、思いついたことをちょこちょこと小説にしては、楽しんでいます。けれど、長い小説を書こうとすると、息切れしてしまって、頓挫してしまいます。先生は、『1Q84』や、『海辺のカフカ』など長編もたくさん書かれていますが、一冊書きあげるうえで大切なことについて、ひよっこの僕にアドバイスをください。
(いちょう、男性、20歳、学生)

まず短いものを書いて、それをだんだん長くしていくといいと思います。最初から長いものを書くのはたいへんです。楽器を習うときと同じです。まず短い簡単な曲から始めて、だんだん長くて複雑なものに移っていきます。最初からむずかしいことはできません。時間がかかります。もちろんきみが天才であれば、話はぜんぜんべつだけど。きみは天才なのかな? たぶんちがうよね。

村上春樹拝