ウェスト・コースト・ジャズが沁みる

村上様

『セロニアス・モンクのいた風景』とても面白く読ませて頂きました。ありがとうございます。レナード・フェザーの「ブラインドフォールド・テスト」の「トイレに行きたくなる音楽」のくだりなど、オスカー・ピーターソンには気の毒ですがケッサクでした。私はモンクの曲が好きなので、これを機に再評価されると良いなぁ~などと考えております。

さて、私は中学の頃から聴き始めてリスニング歴は結構長いです。10代~20代の頃はジャズ喫茶に通い、マイルスやコルトレーンなど所謂メインストリームものを中心に聴いて(というか聴かされて)、その延長線上で過ごしてきましたが、45歳を超えたあたりから中間派やウェスト・コーストの演奏を「いいなぁ~」と感じるようになりました。

ただ、我が国のおっさんジャズシーンでは、なかなか共感を得られないのが現実で、一人で悶々としております。良かったら私の話し相手になって頂けないでしょうか? というのは嘘で、村上様のウェスト・コースト・ジャズのオススメレコードを2、3教えていただけないでしょうか? 

また、ウェスト・コースト・ジャズについての本を出される予定はないでしょうか?(というか出して下さい。お願いします。)
(リンスインシャンプー、男性、48歳、会社員)

ウェスト・コースト・ジャズと中間派は僕も大好きです。いいですよね。ベン・ウェブスターやベニー・カーターやバディー・デフランコなんかがウェスト・コーストの(当時)若手のミュージシャンたちと共演したものなんか、ぴったりと僕の好みです。僕は水道橋の「スイング」というトラディショナル・ジャズ専門のジャズ喫茶で長くアルバイトをしていたので、古いジャズにはとても詳しいんです。バップ以前の音楽をそこでいやというほど聴きまくりました。これは素晴らしい勉強になりました。

そういう今はもうあまり聴かれなくなったジャズについて書いてみるのも、ちょっと面白いかなと思います。ウェスト・コースト・ジャズもかなり冷遇されていますしね。考えてみます。

村上春樹拝