それこそが「村上主義者」の真骨頂

大学生のときに村上さんの本に出会って以来、本を読むようになりました。僕の人間性や考え方が村上さんによって大きく変わったと思います。多かれ少なかれ、僕の一部は村上春樹で出来ているわけです。

ところで、現在つき合っている彼女と結婚を考えているのですが(先週、婚約指輪を購入しました)、1つだけ引っかかることがあるので教えてください。実は、彼女は村上さんの本が好きではありません。どちらかというと嫌いです。さらに困ったことに、彼女の母が「村上春樹なんて、どこがいいのか全然わからない」と言うので、僕も「そうですよね、まったく……」と答えるしかありませんでした。ごめんなさい。
こういったことは今後の人生で問題になるのでしょうか。
(栃木のブライアンウィルソン、男性、29歳、研究者)

奥さんと奥さんのお母さんというのは、すごく大事です。よく話を合わせておいた方がいいと思います。「村上春樹なんて、ほんと、かすみたいなやつだよね」とか「あんなやつの本なんて、まったく紙の無駄遣いですよ。社会の恥だ」とか好き放題言ってかまいません。そして陰でこそこそ僕の本を読み続けてください。それこそが「村上主義者」の真骨頂です。それでこそ僕の読者です。逆風を糧にして、がんばってね。

村上春樹拝