喜怒哀楽をコントロールしたい

村上さん、こんにちは。

私は子供の頃より、寧ろ最近のほうが喜怒哀楽をコントロールするのが下手になっている気がします。ただ「怒哀」は特に人前ではもっと上手くやり過ごせないものかと思っています。

村上さんは人の話題にのぼる事が非常に多い方なので、「なんでこんな事言われなきゃなんないんだ。」とか「そもそもコイツは誰なんだ。」とか、理不尽な思いをする機会も多いのではないかと思うのですが、そんな時どうされていますか? もし上手くやり過ごす方法をご存知でしたら教えて頂きたいです。

村上さんの新作を拝読するのを、いつも楽しみにしています。
(ネコのきびだんご、女性、35歳)

僕は昔、飲食店を営業しておりまして、そのときにもさんざんいろんな文句を言われました。まったく同じ温度のコーヒーを持って行っても、「これ熱すぎて飲めない」とか「こんなぬるいのはコーヒーじゃないよ」とか言われました。あるいは「濃すぎて飲めない」とか「薄くてコーヒーの味がしない」とか。まったく同じものを出しても、人それぞれの好みがあるんです。そんなのいちいち気にしていたら、こちらの身がもちません。にこにこしながら「どうもすみません」と受け流すしかありません。で、今もまあ、だいたい同じようなことをやって暮らしております。お客の数が圧倒的に多くなっただけで。

村上春樹拝