口説くための独立器官

春樹さん、こんにちは。

先日ご既婚の上司とふたりでお酒をご一緒したところ、口説かれてショックを受けました。

「君を愛している、妻とはもう冷めている。ただの同居人みたいなものだよ」
なんて、どの口が言えるのでしょう。

今思うと自分にも問題があったと思うのですが(ふたりでご飯を食べるようなシチュエーションになるべきではなかったと思います)、それにしても理解できないんです。

男性はなぜ、適当なこと言って女の子を口説くのでしょうか。
何かそのための独立器官でも存在してるのでしょうか。

村上さんも、適当なことを言って女の子を口説かれた経験はありますか? 
また、そのようなときは、どんな気持ちなのですか? 
とってもしょうもない質問でお目汚しして恐縮なのですが、ご教示いただければ幸いです。
(たらちゃん、女性、29歳、会社員)

僕はそんなことを言って女性を口説いたことは一度もありません。ほんとに。「男性はなぜ?」と一緒くたにしないでください。人には節度というものが必要です。女性を口説くのは(まあ)勝手ですが、そこで「妻とはうまくいってないんだ」みたいなことを安直に口にして、奥さんを引き合いに出すのはフェアではないだろう。というのが、僕の基本的な考え方です。

ここだけの話ですが、安西水丸さん(ご冥福をお祈りします)は「うちの奥さんはとても素敵なんだよ」と言いながら若い女の子をせっせと口説いておられました。プロです。

村上春樹拝