チロルの山奥で薪割り

村上さん、こんにちは。この間イタリアの南チロルの山奥の小さな村を訪れました。本当に小さな村で、山間をカウベルの音がなるような牧歌的なところでした。3週間ほど山小屋を借りて、薪割りをしたりしながら生活していました。お世話をしてくれた近所のおじさんが、家に招待してくれました。そのおじさんが村上さんの読者で、『1Q84』のドイツ語版を家の奥から持ってきてみせてくれました。冬の間にこれを読むのを楽しみにしているんだ、と言っていました。なんだかとても嬉しかったです。

ところで、薪に火をつけるっていいですね。わたしは、近くの森に、森のひげを拾いに行ったりしていました。これを火種にするとよく燃えるのだそうです。今度探してみてください。

村上さんの、本たちにいつも励ましてもらっています。なんだろう、勇気をもらうとも違うのですが、「まあ、人生そんなこともあるよ。うん。」とどこか公園のベンチか居酒屋の片隅で、話を聞いてもらった後に言われるようなかんじです。いつもありがとうございます。
(mau、女性、36歳)

うちにも薪ストーブがあるので、薪にはわりに関心があります。積んである薪を見ているだけで、なんとなくほっとします。チロルで薪割りをするのって楽しそうだな。僕もそういう生活をしてみたいです。

僕は一度廃業した青森のりんご園の、りんごの木を切った薪を大量に買い込んだことがあり、その冬は家の中にずっとほのかなりんごの匂いが漂っていました。なかなか素敵でしたよ。

村上春樹拝