阪急ファンだった僕は

村上さんにとって、一番印象的なヤクルトの試合はどの試合ですか? 
僕は1978年のヤクルト対阪急の日本シリーズ第7戦が一番印象的でした。阪急ファンだった僕は高校三年で大学受験を控えていましたが、一人で後楽園に観にいきました。第7戦の試合中断の原因となるホームランを打った大杉選手が、東映の無名選手の頃、近所に住んでいて、黙々と素振りしているのを見ていて親しみを感じていたので、複雑な心境でした。ペンネームをイスコに変えました。「三度目の掃除機」というペンネームは結構使われているようなので。
(イスコ、男性、54歳)

僕もあの試合を見ていました。上田監督は悲壮だったですよね。気の毒だった。あの年の日本シリーズを思い出すたびに、秋の午後の後楽園球場の情景が目に浮かんできます。太陽がだんだん西に傾いていく。上田監督は引き下がらない。僕が後楽園球場の一塁側に座ったのは、あのときが最初で最後でした。でも日本シリーズって、やはりデーゲームでやるべきだと思いませんか? ナイターだと、なんかしっくりこないんです。

村上春樹拝