日本とアメリカの大学の違い

こんにちは。村上さんに訊きたいことが沢山ありすぎて、フツーの質問になってしまいました。

一昨年、旅行で初めてアメリカ東部を訪れたのですが、一番楽しかった場所がボストンのMITとニューヨーク大学の二つの大学でした。アメリカの学生たちに、日本ではあまり感じない『前向きな意志』みたいなものを感じて、とても印象に残っています。

村上さんは好きなアメリカの大学はありますか? 日本とアメリカの大学の違いを感じるところなんかはありますか? 

ニューヨークは大好きな町で、また訪れたいとおもっています。
(フラニー、男性、29歳)

僕がアメリカの大学でいちばん感心するのは、学生たちの生活がずいぶん質素なことですね。着ている服なんかもみんなけっこう安物で、ブランドものを着ている子なんてほとんど見かけません。化粧っけもない。東部アイヴィーリーグの学生なんて多くがお金持ちの子弟なんだけど(もちろん奨学金をもらって学んでいる普通の家庭の子弟もいますが)、とてもシンプルに耐乏生活をしています。そしてそういう生活をむしろ楽しんでいるところがあります。そしてよく勉強をします。僕も何度かクラスを持ったけど、驚くほどみんなよく勉強をしました。読んでこいと言った本はみんなちゃんと読んでくるし。

でもこの前までぼろぼろのスバルを運転していた学生が、卒業して二年後に会ったら、ぴかぴかの赤いフェラーリに乗っていたなんてこともありました。アメリカって、そのへんの落差が大きいです。それからアメリカの大学にいるときはずいぶん質素なかっこうをしていた日本人の女子学生が、日本に帰ってきて会ったらきらきらのブランド娘に変身していた、なんてこともありました。

たしかにアメリカの大学と日本の大学って、かなり違いますよね。

村上春樹拝