レコードで家がつぶれませんか?

村上春樹様こんにちは。高校生のとき、学校サボって『ノルウェイの森』を読んでから四半世紀来ハルキファンです。
私は新幹線の橋梁を設計するエンジニアで、会社は飯田橋にあります。平日は毎日、午後7時半に仕事を終え、お茶の水か新宿の中古レコード店(クラシック&ジャズ)で数百枚のレコードを物色し、掘り出しモノを1、2枚買って幸せな気分で郊外の自宅に帰り、ビール飲みながら購入したレコードを聴きます。しかし、毎日のことなので当然ながらレコードは膨大な数になっており、家人には「少し整理してくださいね」と釘をさされています(設計者の家がレコードの重量で崩壊したら格好悪いですね)。村上さんも多分かなりの枚数をお持ちだと思うのですが、どのように管理されているのでしょうか? だぶって同じレコード買ったりしないですか? 
(ロスチャイルド家当主、男性、46歳、会社員)

僕と同じような趣味を持っておられる方なんですね。仕事帰りについ中古レコード屋に寄って、買い込んでしまう。気持ちはよくわかります。大きな鞄にレコードを隠して入れて、家族にわからないようにこっそり持って入るのではありませんか? だいたいみんなそうやっています。CDだと目立たないんだけど、LP は大きいからすぐにわかっちゃうんですよね。

僕は家を建てるとき、大量のレコードがあるから床だけはしっかりつくってくれと建築家に指示しておきましたので、レコードの重さで家が崩壊するということはなさそうです。かなりのキャパシティーのあるレコード棚をこしらえたのですが、とても間に合わず、あちこちにあふれ出して、やはり家族に文句を言われています。

間違えてだぶってレコードを買うことはちょくちょくあります。あるいは意図的にだぶって買って、盤質の良い方を残してあとを売るということもあります。少しでもオリジナルに近い盤に買い換えるということもあります。しかし最近はレコードを買うことがだんだん少なくなってきました。死期が近い……というのではなくLPでほしいものはだいたい買ってしまったということだと思います。

村上春樹拝