思いやり遺伝子を欠いているのかも

私は最近、他人と比べてものすごく自己中心的な人間ではないかと悩んでおります。他人に何かしてあげたいという気持ちが欠落しているように思うのです。周囲には夫も含めて本当に優しい人が多いのですが、その分、私一人だけ他人を思いやる遺伝子を持っていないのではないかと悲しくなるのです。年を取れば、家庭を持てば、親になれば変わるのでは? と思いましたが本質は何も変わってないように思います。村上さんは何のために誰のために小説を書いていらっしゃるのですか。読者の喜ぶ顔を思い浮かべながら無から有を作り出しているのでしょうか。
(火の玉ロック、女性、50歳、講師)

そういえば「読者の喜ぶ顔」なんて、考えたことなかったかも。僕も小説を書くときは、だいたい自分のことしか考えていません。そういうところはあなたと同じようなものかもしれない。でも自分のことを真剣に正直に、どんどん深く考えていけば、そこには自ずと他人も含まれてくるのではなかろうかと、僕は考えているんです。あくまで自分寄りの私見ですが。

村上春樹拝