小さい頃に読んだ、記憶に残る本

「村上さんのところ」開設とてもうれしく思います。
以前、コードネーム募集で「ホノルル・ルル」を頂戴し、大事に使わせていただいております(厳密には、そこからさらにあだ名風に変えていますが(^^;)

子どもたちへの読み聞かせをきっかけに、絵本や児童文学について今後趣味として読んだり勉強したりしたいと考えています。

村上さんが小さいころに読んで記憶に残る絵本や児童文学はありますか? 
もしよかったらどのような記憶や思い出があるかも教えていただけたらうれしいです。
(ホノルル・ルル、女性、45歳)

ホノルル・ルルさん、よく覚えています。お元気でしょうか。

子供の頃はじつにいろんな本を読んだので、あまり「これは!」というものが思い浮かびません。でも小学生のころ、熱を出して学校を休んでいて(小さい頃はなぜかわりに病気がちでした)、布団の中でひとりで本を読んでいたのですが、それが子供向きにリライトされた『雨月物語』でした。で、そのとき読んだのが『夢応の鯉魚』で、本を読みながらそのまま寝入ってしまって、ものすごく濃密でヘビーな夢を見ました。汗だくになって目を覚ましました。きっと刺激が強すぎたんですね。それ以来僕は『雨月物語』にとりつかれているようなものです。ついこのあいだ京都で上田秋成のお墓参りをしてきました。とても素敵なお墓でした。個人の敷地内にあるので、一般の人がそこに入るのはむずかしいかもしれませんが。

村上春樹拝