実家の寺を継がなければいけません

こんにちは。
僕は村上さんの大学の後輩で、1人っ子で、趣味はランニングです。村上さんのような文才は持ち合わせていませんが、英語の小説を読むのも好きです(翻訳と突き合わせながらですが)。

僕の実家は寺院で、1人息子のために跡を継ぐことが決まっています(継がなければ僕の家族みなが家を出て行かなければならないそうです)。
学生時代はその将来を受け入れることができませんでした。

先が見えている(と思い込んでいる)せいで、「何をやっても無駄なんじゃないか」という無力感から逃れられず、20代を無駄に過ごしてしまった気がします。

来たるべき30代を迎えるにあたって、そろそろ現実を受け入れようと決意しているところなのですが、いまだに「世襲」に対する疑問が、不信感が、心の奥底でうごめいているのがわかります。

僕のような信仰心の希薄な人間が、檀家さんたちに偉そうに仏法を説く資格はあるのだろうかとも思います。
考えすぎて動けなくなるから駄目なんだ。そう自分に言い聞かせて、前に進もうと思います。村上さん! そんな僕に、「こんなふうに考えるといいよ」という考え方のコツのようなものを教えていただけませんか? 

村上さんに背中を押してもらえたら、絶対に走り出せる気がします。僕も長距離ランナーなので、走り始めたら粘り強いです(たぶん)。よろしくお願いします! 
(やまと、男性、28歳、フリーター)

うちの父親の実家は京都のお寺で、今そのお寺は僕のいとこが住職として継いでいます。お寺の仕事って大変なんですよね。間近に見てきたのでよくわかります。信仰心というのは、日々の仕事をこつこつとこなしているうちに自然に、それなりにできあがっていくものじゃないのかな。僕はそんな気がしますが。ランニングをする僧侶というのもなかなかかっこいいです。がんばってください。

村上春樹拝