頭をあちこちぶっつけながら

こんにちは。
いつも楽しく読ませてもらっています。
質問があります。
村上さんの小説に登場するユーモアあふれるタフな人物たちのような恋愛がしたいのですが、あまりうまくいきません。21にもなって彼女がいないのは、僕にとってとても恥ずかしいことです。
そこで聞きたいのですが、村上さんは女の子を口説くときはどのようにしていましたか? (小説のなかの話ではなく、実際の村上さんの体験談などを教えてほしいです) 

村上さんの話を参考にして、今年中には何とかしようと思っています。お返事くだされば幸いです。よろしくお願いします。村上さんの今後の活躍を祈って。
(**田*紀、男性、21歳、学生)

女の人を口説くのはなかなかむずかしいことです。まずだいいちに相手を選ばなくてはならないし、それから先方がきみのことをどのように考えているかを見極めなくてはならないし、それからきみの気持ちを相手に伝えなくてはならないし、相手の反応を見てどのように行動するかを決めなくてはなりません。すごくプロセスが面倒です。そのあいだに傷ついたり、落ち込んだりすることもたくさんあります。でもだいたいの人はそうやって、いろんなところに頭をぶっつけながら、いくつかのコツを学んでいくのです。僕だって見当違いなことをいっぱいやりました。人も傷つけたし、自分も傷つきました(具体的な体験談まではできませんが)。でも人生にはそういうのが必要なんです。ほんとに。がんばってくださいね。

村上春樹拝