何故「大公トリオ」なのか?

春樹さんこんにちは。
小説の中の音楽について前から聞いてみたかったことがあります。『海辺のカフカ』でベートーヴェンの“大公トリオ”が出てきますが、その曲に代わる何か他の候補になっていた曲はあったのですか?「何故“大公トリオ”なのだろう?」とただ純粋に疑問に思えたので。例えば同じベートーヴェンの後期の弦楽四重奏曲だったりしたら小説の行く末も違ったものになったりするのかな? などと勝手に想像して楽しんでます。また、後期の弦楽四重奏曲の中で春樹さんのお好きな曲は何ですか?
(noryholy、男性、47歳、会社員)

後期のカルテットだとちょっと重すぎるし、「スプリング・ソナタ」なんかだとちょっと明るすぎるし、「大公トリオ」あたりがいちばん手頃です。名前もいいしね。後期の弦楽四重奏曲の中で僕が好きなのはOp.131かな。仕事をしながらよく聴いています。

村上春樹拝