天国はどんなところ?

春樹さん、こんにちは。寒いので風邪など引いていらっしゃいませんか? 昨年の年末に私の叔父が急に亡くなりました。2年前には叔母が亡くなりました(乳癌でした)。私の子供だった頃に亡くなった祖父母を始め、今日まで周りの大切だった人はいなくなってきています。自然な事と言われればそうなのですが、 健在の両親もいつかは……と思うと時々悲しくなります。思春期に春樹さんの小説と出合い、このような気持ちが少し落ち着き、涙したことを思い出します。最近、亡くなった大好きな叔母が、「こんな時に叔母はこう言うだろうな」とか、叔母の声で話しかけられるような(おそらく自分で作ってるとは思いますが)気がします。そして、春樹さんに質問です。春樹さんは天国を信じていらっしゃいますか? あるとしたらどういう所だと思われますか? ないとお考えでしたら、亡くなった後は魂のようなものはどうなるとお思いでしょうか? よろしくお願いいたします。
(シロイワヤギ、女性、34歳、主婦)

こういうことを言うとがっかりされるかもしれませんが、僕は「死んだら、あとはただゆっくり眠りたい」と考えています。天国も地獄もキャバクラもいりません。誰にも邪魔されず、ただ静かに眠っていたい。ときどき牡蠣フライをちょっと食べてみたいかな、という気はしますが。

村上春樹拝